ゲーセンの音ゲー初心者にチュウニズムを勧める5つの理由
近年、スマホで多くのソーシャルゲームがリリースされていて、その中にはリズムゲームもたくさんあります。例えば、「デレステ」「ミリシタ」「スクフェス」「ガルパ」「ナナシス」など、楽曲を前面に押し出したコンテンツに特に多く見られます。
このようなゲームに触れてきた人の中には、こう思った人も少なくないと思います。
「音ゲーに慣れてきたし、ゲーセンの音ゲーにも挑戦してみたい!でも機種がいろいろあって何から始めればいいかわからない……」
そのような疑問はもっともだと思います。事実私もそうでした。
ゲームセンターに行ってみると本当にいろいろな機種があります。そのどれもが慣れないうちは仰々しく見えて、周りに人もいっぱいいて、入りづらい雰囲気を感じるのは当たり前のことです。
そこで、実際にゲーセンでいくつかの機種を触ってみた経験から、そんな悩みを持った人に是非最初の一歩として勧めたい機種があります。
それが「CHUNITHM」です。
「CHUNITHM」とは?
「チュウニズム」と読みます。光る鍵盤ときらびやかなATMのような見た目(?)が特徴です。太鼓以外の音ゲーが置いてあるゲーセンなら大抵置いてあります。小さなゲーセンなら1~2台、大きなゲーセンだと4~8台くらい並んでいると思います。
2015年7月16日に稼働開始していて、この記事を書いた時点で3年ちょっとになります。音ゲーの中でもかなり新参者です。新しいということは、難易度もインフレしすぎておらず、また最新の技術を取り入れて感覚的に楽しめるよう工夫がされているということです。
「チュウニズム」という名前と「空間を切り裂く新感覚音ゲー」というキャッチコピーを見ると、「中高生向けなのかな?」という印象を持つかもしれませんが、実際には中高生から30代まで幅広い世代が楽しめる音ゲーだと思います。
CHUNITHMを勧める5つの理由
注意
ここではあくまで「ゲーセンデビューに向いているかどうか」という観点で紹介しています。
記事の性質上、初心者向けの音ゲーの利点を挙げて他の音ゲーと比較していますが、比較として挙げられた他の音ゲーを陥れる意図は一切ありません。
ターゲットの客層やコンセプトが異なるだけで、そこに貴賎はありません。
1. ソシャゲから入りやすいゲームシステム
チュウニズムは、そのゲームシステムが多くのソーシャル音ゲー、特に「デレステ」「ミリシタ」「ガルパ」に類似しています。
このように、ノーツが画面上部から画面下部の判定ラインに向けて降ってきます。
音ゲーにおいて、過去の経験というアドバンテージを活かせるというのは、円滑な導入にとても役立ちます。
例えば、ボタンと譜面の位置に慣れる必要がある弐寺やポップンなどの音ゲーは、どこを押せばどこが反応するかを体で覚える必要があり、スタートラインに立つまでがかなり大変です。また、譜面の視認に慣れる必要があるjubeatやmaimaiなどの音ゲーは、直感的ではあるもののやはり慣れるまでが結構大変です。
アプリ音ゲーと違い、プレイするたびにお金がかかるアーケードでは、基本動作ができるまでに時間やお金がかかると、その楽しさを知る前に心が折れてしまうかもしれません。
その反面、チュウニズムは落ちてきた場所の鍵盤を大体の位置で叩けばいいため、ボタンなどの入力デバイスに慣れる必要がなく、直感的にプレイできます。
また、ノーツの種類もタップ、スライド、ホールドなど、デレステなどの音ゲーに馴染み深いものが多いです。
チュウニズム特有の「AIR」というノーツも、いつもより少し腕を上げるだけで反応するため、慣れるまでがかなり早いです。
ある程度音ゲー慣れしている人なら、すぐに最高難易度の「MASTER」をクリアできるようになるでしょう。
このように、チュウニズムには、アプリ音ゲーから入った人がすんなり入れるようなゲームシステムがあります。
2. 馴染み深い選曲
音ゲーにおいて、知っている曲が多いかどうかは入りやすさとモチベーションの維持に大きく影響します。例えば、「ガルパ」は今の若年層に馴染み深いアニソンやボカロ曲をカバーしてプレイできるようにすることで、極めて多くのアクティブユーザを確保してきました。
中には「好きな作曲者が曲を提供しているから〇〇やってる」というツワモノもいるかもしれませんが、ほとんどの人が版権曲(ゲーム外で生まれた楽曲。アニソンやゲーソン、ボカロ曲など)を目当てにプレイし始めて、オリジナルの曲を触り始めるのはその音ゲーに慣れてきてからだと思います。
その点においてもチュウニズムは優れた音ゲーです。試しに、現在(CHUNITHM AMAZON時)収録されている曲の一部を挙げてみます。
ポップス、アニソン
- 君の知らない物語
- シュガーソングとビターステップ
- Daydream café
- ハレ晴レユカイ
- POP TEAM EPIC
- ようこそジャパリパークへ
- ゴーゴー幽霊船
- ガチャガチャきゅ~と・ふぃぎゅ@メイト
ボーカロイド
東方
- Grip & Break down !!
- ケロ⑨destiny
- 患部で止まってすぐ溶ける ~狂気の優曇華院
- 幻想のサテライト
- 最終鬼畜妹・一部声
- ナイト・オブ・ナイツ
- Bad Apple!! feat.nomico
- 魔理沙は大変なものを盗んでいきました
その他
どうでしょうか?
おそらくインターネット文化に触れたことのある人ならほとんどが、あまり詳しくない人もいくつかは名前くらいは聞いたことがある曲があると思います。
これだけ知っている曲が多いと、知っている曲を一通り触るだけでも楽しめます。
前項で述べたゲーム性のとっつきやすさも相まって、知っている曲に一通り触れているうちに上達して、一度やった曲が更に上手くできるようになるという好循環が生まれるわけです。
音ゲーでは上達することが大きなモチベーションの1つになるため、上達までのモチベーションが作りやすいというのは、最初に始める音ゲーとして非常に優れたポイントだと思います。
3. 直感的なユーザインタフェース
アーケード音ゲーに慣れていないユーザにとって、不安なのは果たして音ゲー部分だけでしょうか?
私が音ゲーを始める前には、こういった不安がありました。
「選曲や設定はどうやって操作すればいいんだろう?筐体はボタンがいっぱいあって複雑そう…」
「いろいろなモードがあって複雑そう…何が違うの?どのモードを選べばいいの?」
特にKONAMI製の音ゲーはPaseriによる電子マネー決済の導入に伴い、複数のモードがある場合が多く、初見ではどのモードを選べばいいのかという部分で躓いてしまうかもしれません。
そうでなくても、筐体のユーザインタフェースは慣れるまではどこをどう操作すればいいかわかりづらい場合が少なくありません。特に、曲が多く選曲時間が短い音ゲーでは、できる難易度の範囲で知ってる曲を探そうとしたら時間切れになって、全く知らない曲をプレイする羽目に…という苦い思い出がある人も少なくないかと思います。
そういう点でも、チュウニズムは比較的とっつきやすい音ゲーです。
チュウニズムのユーザインタフェースは、音ゲーで使われるタッチパネルに全て表示されます。しかも色分けまでされています。必要なメニューがその都度タッチパネルに表示されるため、迷うことは少ないと思います。
(キャラクターとスキルの選択は少し悩むかもしれませんが、それは慣れてからで大丈夫です)
また、選曲も余裕があります。1曲の選曲時間はなんと99秒!みんなご存知太鼓の達人と同じ長さです。
比較として、他音ゲーの選曲時間をいくつか並べてみます。
さらに、モード選択も通常モードとコースモードの2種類のみで、料金も同一。コースモードにはわざわざ強調して「上級者向けのモード」と記載されているため、初プレイでは実質一択です。これで迷う人はいないと思います。
このように、チュウニズムはアーケードゲーム特有のとっつきづらさを軽減するためにいろいろな工夫がされていて入りやすいため、最初の音ゲーとして適していると言えます。
4. プレイ人口の多さ
これについては賛否あるかもしれません。実際に、都会の特に人が集まるゲーセンでは、プレイしようと思ったらいつも人がいっぱいで並ばなければいけないという弊害もあります。
しかし、ソシャゲ音ゲーからアーケード音ゲーを始める時には、むしろこれはプラスに働くと考えられます。
まず、プレイヤーが多いため、SNSで腕前の向上やアップデート内容などを共有しやすいです。ソシャゲ出身だと、特にSNSで交流することをゲームの楽しみ方に含める人が多いため、この要素は大きいです。
特に、身近にプレイしている人が多いというのは、競い合うことでモチベーションになって、ゲームをより楽しめるようになると思います。
次に、プレイ人口が多いため、初心者、中級者、上級者がバランス良くいます。一般的に過疎化したゲームは初心者と超上級者で二極化してしまい、初心者が育ちにくい環境が出来上がってしまいます。
チュウニズムは(少なくとも今の時点では)そういった問題とは無縁です。実際にゲームセンターに行っても、銅レートやそれ未満(初心者)、銀、金、プラチナレート(中級者)、虹レート(上級者)が2:5:3くらいの比率でいるため、非常にプレイヤーの層が厚いです。低難易度の譜面で遊んでいる人も普通にいます。そのため、初心者でも「なんだコイツ」という目で見られる心配はありません。もっと言うとみんな自分のプレイにしか興味ありません。
最後に、サービス終了とは(今のところ)無縁です。最近、とあるアーケード音ゲーがサービス終了したように、もちろん人が少なくなれば常にサービス終了と隣合わせで遊ぶことになります。
せっかく始めた音ゲーがサービス終了してしまったら嫌ですよね?
チュウニズムはアーケード音ゲーの中でも客がかなり多い部類です。これがサービス終了するのは、SEGAがアーケードゲームから撤退するか、アーケード音ゲーという文化が完全に廃れてしまうか、大幅なシステム改修や楽曲削除などの失策を犯してしまうかくらいでしょう。
以上から、プレイ人口の多さは、最初に始める音ゲーを選ぶ際にプラスに働くと考えられます。
5. プレイ中の爽快感
「お前最後の最後で主観じゃねーか!」って思った人もいるかと思います。
しかし、チュウニズムには数多くの音ゲーの中でも、特に爽快感を得られる多くの工夫がされていると感じます。
まず、特殊ノーツ「AIR」の存在により、自然とオーバーアクションになりやすいです。
音ゲーの楽しさの根底に、楽曲に合わせて体を動かす、リズムを取るという点が挙げられますが、チュウニズムには腕を上げて振り下ろすなどの動作が譜面に含まれるため、このような心地よさが得られやすいです。この点は言葉では伝わりづらいため、実際にプレイしてみてほしい所です。
次に、ゲームシステム上、出来ている気分にさせるのが非常に上手いです。
(細かいシステムの話になってしまうので、興味のない方は読み飛ばしてください。)
チュウニズムは、完璧にプレイすると1010000点で、975000点以上でS、1000000点以上でSS、1007500点以上でSSSというランクが付きます。多くの音ゲーではSランクはかなり高いランクとして設定されていますが、チュウニズムではそのシステム上、普通にSランク以上が出ます。また、1010000点満点のため、1000000点を超えるとなんとなく「限界突破している気分になる」という地味な気持ちよさがあります。
また、チュウニズムではMISSが出ない限りコンボが繋がるため、フルコンボも比較的容易に出せます。
これらのスコアシステムは、プレイヤーがゲーム側から肯定してもらえるような設計を意識して作っていると思います。
そして、譜面に遊び心がいっぱいあって面白く、また沢山のノーツを容易に捌けるため爽快感があります。
例えば、「Daydream café」のMASTER譜面には「もうちょっと近づいちゃえ」という部分に少しずつノーツが近づいていくという演出があります。
また、「ようこそジャパリパークへ」のMASTER譜面では、「指をそっと重ねたら」という部分に自然に指が重なるような譜面になっています。
このような歌詞に絡めた譜面は枚挙に暇がなく、楽曲によっては歌詞や記号がそのまま譜面になっているなど、プレイ中にニヤッとする演出があって非常に面白いです。
これらの要素は、本当に遊んでみないと楽しさが伝わりづらいかと思います。
だからこそ、是非試しにやってみてほしいです。譜面に小ネタが現れるのはMASTERの難易度11~12の譜面に多いため、このあたりのレベル帯に触れられるほど続けてほしいです。
(筆者は知っている曲を一巡する頃にはできるようになっていました。)
最後に
本記事では、アーケード音ゲーを最初に始める際に、チュウニズムがおすすめである理由について触れてきました。
筆者は実際にゲーセンデビューするにあたってチュウニズムをオススメされて始めました。正直半信半疑で、飽きたらすぐにやめるつもりだったのですが、1年以上続いて、本記事を執筆する時には400クレ以上プレイして、レートも14.5前後まで上がりました。すなわち、この記事で書いたことは全て体験談に基づいています。
本記事を書いたのは、自分のこの体験を他人に伝え、アーケードの音ゲーをプレイすることに二の足を踏んでいる過去の自分のような人たちに、是非デビューする楽しさを追体験してほしいからです。
この記事を見て、もしチュウニズムを始めてくれた人が一人でもいたら、とても嬉しいです。
もしゲーセンの音ゲーに興味があるけど何を始めるか迷った人を見かけたら、是非この記事を紹介してください!